運営者のプロフィール

日付;2024/05/11(土)

これまで放射線治療(研究員;2011年9月から2016年3月)、家族性乳がんの遺伝子診断に関する基礎研究(ポスドク;2016年4月から2017年9月)、乳がんの新規分子標的薬に関する研究(海外ポスドク;2017年10月から2022年3月)を行ってきた。そして、また日本に戻って研究活動をすることになった(研究員;2022年5月から2023年12月)。しかし、日本の科学研究能力の低さに落胆してしまい、これ以上日本のアカデミックに居ても、例えば、Natureなどに手堅く載るような高いレベルの研究を行うことは、資金、設備、研究への姿勢など、色々なことを考えても到底無理であるという結論に達し、それならば「企業で自分の研究能力を使ってみて、長い目でみて自分の研究能力を使うにはどうしたら良いか。」という方向に活動の目的を切り替えることにして、2024年1月から創薬ベンチャーで研究「っぽい」ことを行っている。自分がどの研究室に所属したかは明かさないけど、それを知りたい場合は研究業績から十分に推測することが出来ると思う。

ブログを始めた理由

2021年にアメリカでの生活が残りわずかであることを実感し、かつ99%以上仕事しかしていないここでは、ブログを始めた理由について記すことにする。このブログを書く目的なんてのは時間が経つにつれて変化していくだろうから、気がついたときに更新していく。そういうことなので、以下が2021年の時点のブログを始めた理由である。

1.アメリカでの生活を記録して忘れないようにしたかった

ブログを始めたのは2021年の2月頃だったと思う。当時はアメリカの某医科大学に留学中で、一日中、本当に朝から夜まで、いい歳したおっさんがまるで修士の学生のように実験をしていた。そしてアメリカでの活動も残りわずかとなってきたことに気づいたとき、割と本気で「自分は何してんだろうか…」とか、そういう気持ちになった。アメリカにいるのに旅行さえしていない。それの何か問題かというと、当然、人間としての深みや面白さが一切ないことである。仕事しかしていないのだから、当然、仕事周りの話しかない。そんなもの、誰が聞きたいだろうか。いい歳してアメリカに留学とかしたんだから、もう少し余裕のある生活を送り、ネットワーキングを充実させ、少なくとも飲み会やフリートークで活用できるような体験をたくさんするべきだったと、本気で後悔していた。そして、少しでもネタになるようなことを記録するためにブログを始めた、という経緯である。結果としては、そんな付け焼き刃のような対処方法でアメリカの留学生活も華やかになる訳がなく、最後の最後まで全力で働き続け、観光ができたのがようやく2022年の2月からという体たらくだった。しかしながら、何でも記録するというのは非常に有用で、特にTax Returnについてとか、あれどうやるんだっけ?とか、当時何を考えていたんだっけ?とか、リマインダーや当時考えていたことなどをしっかりたどることが出来るのですごく良かったりもする。

たしかアメリカでの初朝食。

2.愚痴りたかった

自分がアメリカの某医科大学で所属した研究室は、本当に厳しかった。だからこそ、上述したように観光なんかせず、ずっと研究するようなことになったんだと思う。本人の能力にも関係しているので、自分はそんなに器用にいろいろなことをこなすことが出来ないということだったのかもしれない。とにかく自分にとっては厳しい研究室だった思う。そんなんなので、愚痴を言いたかった。でも、英語でそんなことを言う力も無いし、コロナウィルスのパンデミックの影響で日本人とか本気で周りから居なくなっていたところだったし。
ということで、ブログで盛大に愚痴ってやろう、ということになった。当然、怒られそうなことも書いてあるが、それについては…もし怒られたら謝ろうと思う。
最近では、所属先が企業になってしまったので、この愚痴も少なくなってしまうが。内部事情を漏洩させかねないし、下手に色々と書くとインサイダー取引、特にバスケット条項(詳しく知らんのだが)で逮捕されかねない。

3.日本語での文書作成が怪しくなってきていた

もう一つ、重要な理由があった。アメリカにいるときは、当然毎日英語を使う。逆に日本語なんか使うわけがない。ということで日本語を忘れそうだったためである。特に酷かったのは文書作成である。実際、いざ日本の就活向けに研究内容を書いてみようとしても、なんか上手いこと日本語で表現できなくなってきているような気がしていた。この状態で日本に戻って、科研費とか、それこそ日本語の論文なんかを書くような場合、ちょっと嫌だよなぁ…とかを感じていた。だから、多少なりとも、それが愚痴だったとしても、日本語の文書構成などを考えておこう、という狙いもあった。

原時点での考え

自分は完全に医学系の生物学であり、Wet実験をメインとする研究者であると自負している。また、アカデミックでの経験がそのキャリアの90%以上を占めており、かつ、比較的小さな研究室で、全部自分で研究しなければならないような環境で研究し、自分で科研費を獲得し、それで論文を書く、という活動をしてきた。そのため、専門に関わることは大抵なんでも出来る。そして、修士のときにちょっとだけ統計解析の雑用に携わっていたことや、高級なソフトなしで統計データを解析していたため、なぜかSAS、R、Gnuplotなどを駆使することが出来ていた。そのため、今では大抵をRとPythonを使って解析できる程度にはなっており、それもあってエンドユーザーレベル(要はライブラリやパッケージの解析は出来ないけど。)のバイオインフォマティクスを使うことが出来ている。

しかしながら、いつも書いたコードなどを忘れてしまう。だから、それらをブログに記して忘れないようにしていこうと考えている。このように覚書も兼ねているのだが、苦労したコードなどは有料として公開していこうと思う。微々たる収入だが、自分のコードを金を払ってまで参考にしたいなんて人はよっぽど本気だろうから、こちらとしても伝え甲斐があるってものである。