Ubuntu 24.04でSE 90PCIを中心とした音楽再生用のデスクトップコンピューターを組んだ

2026/02/04(水);初稿

SE 90PCIを使いたい

去年か一昨年に、SE 90PCI(オンキョー)のサウンドカードを実家から持ってきた。これは、20年位前に買ったもので、DELLのロープロファイルのPCに入れていたものである。昔は聞く音楽の音にずいぶんこだわっていて、少ない所持金ながらもギリギリいい音で音楽を再生して聞いていたわけである。確か当時はこれ11000円くらいだった気がする。それを去年、このパソコンを処分するときに「そういえばオンキョーかどっかのサウンドカード入ってるはずやな」となって、それを取り出して保存していたわけである。しかしながら、このご時世、こんな古いサウンドカードのドライバーはWindowsには入らない(入るらしい。)、如何せんこのサウンドカードはPCIスロットに入れるものである。PCI expressじゃあなく。おそらく、このサウンドカードはUbuntuで動かすことが出来ると思うが、現時点(2026年1月19日)ではPCIスロットのあるマザーボードは持っていなかった。今使っているのがASUS PRIME X870-P WIFI-CSMであり、このマザーボードのPCIe x1スロットに、PCIスロットの変換ケーブルを噛ませて使おうとも思ったが、こんなデカいコンピューターを音楽再生だけに使うのかって感じである。PCIスロットの変換ケーブルをアマゾンで買ったんだけど、そういうわけでどうもやる気が起きず、1年以上もこのサウンドカードは押入れにいれっぱなしになっていた。

そして、最近、自宅近くにハードオフを見つけてしまって、ここで考えてしまった。ハードオフには結構古いコンピューターとか、ジャンクとか、テンションが上がるものが沢山置いてある。そのときも見ていてなかなか楽しかったと思う。ただし、そのときは別にほしいとかなんとも思わなかった。むしろ「オモロいけどこれ、ゴミを7000円で買うことになるな….」と本気で思っていた。そして、つい最近、電車で通勤中にハードオフのオンラインサイト・オフモールを見ているときに「そうか。ここでなるべく低電力の古いPCを買って、あのサウンドカードを入れればいいんじゃあないのか?メモリとかHDDとかもそれを流用してしまえばいいんじゃあないのか?」と思ってしまった。これはけっこう理にかなっているように思う。現時点はメモリとかSSDとか高騰しているわけなんで、こんなものを新品で買っていたら、一昔前のコンピューター構成にも変わらず、もはや法外な価格になってしまう。だとしたら、小型の古いコンピューターをハードオフで買って、それを使って改造するのは良い手だと思う。

オフモールでDELL OPTIPLEX 3010を見つけた

しかしながら、用もないのに宝探しみたいに買うものを探すのは、馬鹿げている気がするし、なんだか面倒くさい。言うてもそんなに暇ではないし。そんな暇があるなら、ランニングしてプール行ってビールを飲んでいる方が良い。何か良い基準はないものかと考えた挙句、最終的に「やっぱ値段が基準だな」という結論に行き着いた。条件としては1万円以下で必要なCPU、メモリ、SSDが手に入ること。そして、そのCPU、メモリ、SSDに合わせたPCIスロットがあるマザーボードをオフモールで探せば良い。そこで見つけたのが、DELL OPTIPLEX 3010である。これはロープロファイルの小さい(10年前は)コンピューターであり、CPU、メモリ、SSDとしてそれぞれCore i5-3470、DDR3(PC3-12800)が8GB(4GB x2)、256GBが積んである。それが8500円で全部手に入る… 特に、昨今はメモリとSSDの価格がGougingしてやがるので、これは非常に理にかなった買い物なのではないかと思った。これに、PCIスロットが付いたLGA1155のマザーボードと、このDELL OPTIPLEX 3010に付いている電源(240WのTFX電源)が入るロープロファイルのPCケースを安く買えば、全部流用出来るはずである。つまり、2万円以内で必要なシステムが手に入る計算である。これはいい。良いスピーカーやオーディオを買おうと思ったら、音質が大して良くないのに、けっこう高いからな。

オフモールで買ったDELL OPTIPLEX 3010の現状。本当はこのパーツをできる限り流用したかったが、結局流用したのはCPU(i5-3470)とSSD(Laxer NS100、256GB)だけという….

出来る限り静か・低電力・低予算・省スペースで組みたい

まずマザーボードである。上述の通り、PCIスロットが付いたLGA1155のCPUが入るマザーボードが必要である。これをオフモールで探し、ASUSのB75 M-plusに辿り着いた。アマゾンで新品を買おうとすると、8000円くらいするし、一般的にはもう市場に出ていないので、これはしょうがない。これないと動かないしな。

次にPCケース(Chassis;シャーシ;骨組みのこと)である。しかし、あまり良さげなヤツがない。どうしようか。マーザーボードはmicro-ATXである。そして昨今では、ゲーム、すなわち、グラフィックボードを組むことが念頭にあるため、どうしてもミドルタワーになる。それでは大きすぎる。そして、もちろんロープロファイルのPCケース(ANTEC VSK2000-U3)等も良い選択肢だと思うが、この仕様、特に外寸をよく見てみると、どうやら大きさがDELL OPTIPLEX 3010よりもすこしだけ大きくなってしまう。これは違う。なんで同じようなPCを組むんだろう。なんというか、全然面白くない。ちなみに、DELL OPTIPLEX 3010のケースの流用も当然、検討したが、結局マザーボードが合わずに断念した次第である。ということで、購入したのはJonsbo C6 handleである。これはキューブ型のmicro ATXが入るケースでありATX電源も設置することが出来る。

次に、CPUクーラーである。これは音楽(Spotify)専用PC機であることから、出来る限り静かなPCがほしい。だからこれはNoctua一択だろう。値段は押さえたいので、その中でも一番小さなモデルを選ぶ。ただし、あのNocutaのカラーリングはびっくりするくらいダサいので、比較的格好の良いNH-L9i chromax.blackを選ぶ。

せっかくATX電源が入るPCケースを買ったんだから、ATX電源を買いましょう、ということで、玄人志向の600Wの電源を購入した。なんというか、400WのATX電源は随分と値段が割高というか。これなら1000円だして、大きな出力の電源を買うわ。

あ、そうだ。このマザーボードはWifiとBluwtoothが付いていない。現時点の構成での空きスロットは、PCIe x16が一つと、PCIe x1が一つである。グラフィックボードは消費電力の関係上付けるつもりがないので、PCIe x1に入るWiFiカードを入れることにする。アマゾンで見つかるカードで、アンテ付きの物のうち、最安の物を選んだ。しかし、もしかするとこれは機能しないかもしれない。どうやら、チップがIntelのBE201が積んであるようだが、これはUbuntuでは動かない可能性もある。そのときは素直に有線LANで使っていくしかない。その場合は、このWifiカードは外して、手持ちの2スロット専有のGeforce RTX 3060を入れようと思う(後述するが、Ubuntu 24.04、カーネル6.14.0.37-genericで、何も追加の設定をしなくても動いた。ただし、Bluez等をひとしきり入れてもBluetoothはアクティブにならなかった。)。

そして、ここで最も重要な要素を入れる。このPCは、これまで使用してきたGalaxy S6 tab liteの代わりとなる予定であり、タッチディスプレイが必須である。ということで、アマゾンでHAILESIのS123Eという物を購入した。

コンピューターの構成

以下が今回のコンピューターの構成である。

パーツ商品名メーカー型番販売店単価個数
CPU(注1)i5-3470IntelOPTIPLEX 3010ハードオフ8,50018,500
SSD(注1)NS100 GBLaxerLNS100-256-A10NANANANA
マザーボードB75 M-PlusASUS90MB1IS0-M0JAYCハードオフ5,50015,500
メモリGIGASTONE 8GBx4枚 (32GB Kit) DDR3/DDR3L 1600MHz (1333MHz) PC3-12800 (PC3-10600) CL11 1.35V/1.5V 2Rx8 UDIMM 240 ピン アンバッファー非 ECC PC デスクトップ専用メモリモジュールアップグレードGigastoneGSTD38G1600アマゾン13,980113,980
CPUクーラーNoctua NH-U12A chromax.blackNoctuaNH-U12Aアマゾン8,98018,980
Wifiカード【スモールラボ】無線LANカード PCIE接続 PCI-E ×1 Wireless BE200NGW Wi-Fi 7 Bluetooth 5.4 インテル ワイヤレスカード WLAN アンテナ付き (PCIE WiFi7)スモールラボNAアマゾン4,75014,750
サウンドカードSE 90PCIオンキョーSE 90PCINANANANA
電源玄人志向 電源ユニット 600W ATX 電源 80 PLUS スタンダード PC電源 12cm静音ファン KRPW-L5-600W/80+/REV2.0玄人志向KRPW-L5-600W/80+/REV2.0アマゾン5,89315,893
ケースJonsbo C6 handleJonsboJonsbo C6 handleパソコンSHOPアーク7,67017,670
ケースファンサイズ SCYTHE オリジナル設計12cmケースファン 新開発渦巻状フィン Wonder Snail 2400 PWM 240rpmSCYTHEWS1225FD24-Pアマゾン95521910
ファン分岐ケーブルSilver Stone PWMファン 接続ケーブル SST-CPF01Silver Stone SST-CPF01アマゾン5501550
キーボードエレコム USB キーボード ワイヤレス (レシーバー付属) メンブレン コンパクトキーボード ブラック TK-FDM105TXBKエレコムTK-FDM105TXBKアマゾン1,43911,439
マウスエレコム マウス 無線 レーザーマウス Mサイズ 抗菌 RoHS指令準拠 法人向け ブラック M-S2DLKBK/RSエレコムM-S2DLKBK/RSアマゾン2,15312,153
タッチディスプレイS123EHAILESIS123Eアマゾン10,799110,799
miniHDMIケーブルエレコム HDMI ケーブル 5m プレミアム 4K2K(60Hz) 【Premium HDMI(R) Cable規格認証済み】 18Gbps テレビ・パソコン・ゲーム機などに ARC 黒 ECDH-HDP50BKエレコムECDH-HDP50BKアマゾン1,43011,430
購入した部品。合計で73,554円。は??(注1)DELL OPTIPLEX 3010の付属品を流用。

このコンピューターの欠点

まず、このコンピューターにはUbuntu 24.04を入れている。カーネルは6.14.0.37-genericが入っている。そして、当初懸念していたWifiだが、どうやらIntelのBE201はちゃんと動いている。ただし、Bluetoothが動かない。一応、Bluz関連のパッケージを全部入れてみたけど、Bluetoothが起動していないように思える。

組んだPCのバックパネル。WiFiは快調に動いているが、Bluetoothが動いていない。でも、もういいや。無線マウスと無線キーボード買ったから。

このコンピューターの利点

Wifiのドライバーもパッケージも設定も変えていないのにちゃんと動いているのは、けっこう儲けものというか、ありがたかった。ただし、Bluetoothが動かないというのは結構不便で、家にあるキーボードやマウスが軒並み使えず、新しく安いやつを購入する羽目になってしまった。しかし、タッチディスプレイはしっかり使えている。これに関してはUbuntu 24.04とHAILESIのタッチディスプレイに感謝をする必要がありそう。ただし、これは机の横でまるでタブレットのような扱いになるので、アイコンが大きくなるように、そして、常にソフトウェアキーボードが出てくるようにアクセシビリティーでこれらをONにする必要が有る。

デジタル出力(S/PDIF)-VT1720/24[Envy24PT/HT] PCI Multi-Channnel Audio Controllerが光デジタル出力。スピーカーを光デジタルで入れている場合、これを選ばないと音が出ない。
アクセシビリティーは、「スクリーンキーボード」と「大きな文字」を入れるとほぼタブレット的な操作感になる。この「スクリーンキーボード」をオンにしていると、画面下からスワイプするとキーボードが出てくる。スマートフォンと一緒である。しかし、この「スクリーンキーボード」をオンにしないと、スワイプしてもキーボードが出て来ない。

そして一番肝心なSE 90PCIの音質であるが、Galaxy S6 Tab liteをBluetoothの中継機でつないでスピーカーに繋ぐよりも、おそらく聞こえる音がクリアになっているように思う。なんというか、細部まで聞こえる感じだし、低音の抜けも良くなったように思う。楽器でもなんでもそうだが、この「音抜け」というやつは、それが悪いものと比較して圧倒的に良い音に聞こえる。古いとは言え、さすがにオンキョーのサウンドカードだなって感じである。これはこれで目的は達成したとしよう。

SE 90PCIはアナログと光デジタル出力を持つ。赤と白の出力端子がアナログ出力、隣の赤く光っている出力端子が光デジタル出力である。

けっこう音するし・電力は高く・邪魔くさいし・予算オーバー…でもそれでいい!

当初の目標は、静音で、DELL OPTIPLEX 3010の部品を流用してコストを低くし、出来る限り省電力で、小型のPCを組むことを考えていた。しかし、出来上がってみれば合計73554円費やすという体たらくである。75000円あったら、どのくらいのPCが組めるのだろうか。現時点(2025年2月)では、メモリ、SSD、グラフィックボードの価格が高騰しているので、全部新品で組もうとすると、その価格帯で組もうとしても、けっこうショボいだろうと思う。ほんとに事務用って感じだろう。中途半端な構成に75000円費やすくらいなら、こういったちょっと変わった構成の方が、自作っぽくて良いのではないだろうか。うちにはGeforce RTX 3060も一つ余っているし、グラフィックが必要ならば、Wifiを取り払ってそれをつければ良い。このあたりは、完全予算超過でも拡張性の高いケースを選んでおいて良かったってところだろう。もしコストばかり考えてロープロファイルのケースで組んでいたら、それはそれこそ15年前とコンピューターと構成も性能も同じようなものを組むことになっただろう。

イキったダークモード。

でもその一方で、最初からANTECのロープロファイルのケースで組んだり、メモリ、CPUクーラー、ケースファン、電源とかも買わずDELL OPTIPLEX 3010の物を流用していたら、少なくとも48,292円は節約できてたなぁ…とも、正直思っている。 これだと、25,262円で小さなPC組めたんだよな。それに、今使っているMacbook proも10年前のもので、特にグラフィック関係がキツくなってきているんだよな。こういった、本当に必要なものがあるのにも関わらずこんなものに思いつきだけで金をかけてしまった。コンピューターってのは必要なときに購入するのが最も納得の行く価格になるってことを経験上知っている。だから、きっと今こそMac miniあたりを購入すべきなのに。もう少したったら値段だって跳ね上がる可能性だってあるのに。それなのに、75000円も使ってしまったよなぁ…

だが、それでいい。そんな物新しく作ったって面白くないしな。

75000円のSpotifyなわけである。