SABCS2021一日目

日付;2021/12/07(火)

今日からテキサスのサンアントニオでSABCS2021が開催される。これにポスターとして投稿したら、なんとスポットライトポスターディスカッションという括りのセッションに採択された。普通のポスターならばオンライン参加でいいかとも思ったけど、そのセッションの経験はなかったので、直接参加する(in-person)ことに決めた。その流れについて記録しておく。


出発

本当ならば、ニューヨークを昼頃に発つ予定だったが、SABCS2021での自分のセッションはなんと12月8日(水)の朝7時からという、なんとも馬鹿げた時間帯に組まれてしまった。そんな朝早くから誰がポスターセッションに来るのだろうか。自分なら100%行かない。理不尽に朝早すぎるというのは、行かないための最も良い理由である。しかし組まれてしまった以上しょうがない。行かなくてはならない。ポスターは事前に印刷を依頼して(153ドル)あるので、それを会場で受け取ればよい。しかし夕方5字までにレジストレーションを済ませて、ポスターを受け取る必要がある。そのために、当日は馬鹿みたいに早い時間帯に出発する必要がある。昼にニューヨークを発つのでは、夕方5字に間に合わない。間に合ったとしてもギリギリになってしまい、それは嫌だった。

ということで、朝3:45にUBERを依頼して、Pennsylvania駅に行く。本当は地下鉄で行こうと思ったけど、昨今は朝方や深夜はニューヨークの地下鉄は安全ではないので、止めておいた。そんなところでリスクを取る必要はないと思う。

UBERが来て、なんと10分くらいでPennsylvania駅に着いてしまった。もし地下鉄を使っていたら、おそらく40分以上はかかっていたはずだし、クソッたれたホームレスにもかなりの注意を払う必要があっただろう。UBERのサービスは全く問題なかったのだが、1つだけ不満がある。あいつら、特にニューヨークで夜中に働いているヤツらは、一体何後を喋ってるんだ。全く英語じゃあないし、それ故に全く何言ってるかわからん。聞いていて耳障りでしょうがない。これはあまり好きにはなれない。


Pennsylvania駅からNew Jersey Transit(NJT)で(Newark Liberty International空港(EWR)へ

もはや始発に間に合う。Pennsylvania駅からEWRまでのチケット(片道15.25ドル)を買い、始発でNJTに乗る。しかし、始発にも関わらずけっこうなヒトが居る。やっぱり、旅行では時間を無駄にしたくないというのが、共通の考えなんだろう。アメリカのヒトなんか、特にそうかもしれない。

EWRに着くと、すでにセキュリティーチェックの前に行列ができていた。自分は荷物が2つ(着替えの入ったバックパックとパソコン等が入った小さいバック)あったので、事前のオンラインチェックインのときに35ドル払って着替えようバックパックを預けることにした。それを預けているうちに、さらにセキュリティーチェックの行列が倍になっていて、これを通過するのに、30分(あまり覚えていない)くらいかかった気がする。早めに空港に行っておいて、本当に良かった。もしこれが朝4時に地下鉄に乗って、5時にNJTに乗って、6時に空港で…なんてスケジュールにしていたら、もしかしたらギリギリになってしまっていたかもしれない。可能ならばUBERを使うということの重要性を再確認した。

セキュリティーチェックが済んだら、自分のゲートまで行って、スケジュールがオンタイムなことを確認して、少し周辺をうろついてみる。そして何か食べたくなったので、セキュリティーチェックから一番近かったレストランに入り、ポテトとオムレツを注文する。これで22ドルもした。料理が来るのもめちゃくちゃかかったし、かなりのぼったくり感がある。隣の女性の客なんか、なんかホットケーキみたいなのをほとんど残して去ってしまった。言うても、料理が温かかったのだ良かったと思う。案外美味しかった。時間があればもっと良かったのに。

Vanguard Market。これで23.60ドル。マジかよ…

これを食べたときにはもう6:25AMだった。最終の登場時間が6:40AMだったので、まぁ、けっこうギリギリだったんだろう。


会場の下見と次の日の準備

2年前、SABCS2019に参加しているので、会場の位置や近くの街の様子も大体わかっている。空港から学会場のあるダウンタウンまではタクシーかUBERが便利である。2年前はだいたい夕方4時くらいにサンアントニオに着いたのだが、そのときはすでにタクシーが全く居らず、バスもなかった。今回もそうだったが、というかバスに着いては今回もどれに乗ったらいいのか、本当にバスで会場の近くまで行くのか、結局わからなかった。そしてそんな面倒なこと、空港の係に聞く気もない今回は到着時間が午前中だったので、まだタクシーも沢山待っていた。そのタクシーを使って会場まで行った。それでチップ込みで35.10ドル。UBERより安い。10から15分くらい乗って、早速会場に到着した。

会場で早速レジストレーションを済ませ、参加証を印刷して、ホルダーを貰う。これがないとセキュリティーにいちいち止められてしまうので、学会場に居るときはずっと首にぶら下げておく必要がある。

入り口。
入ったところ。ヒトがまばら。
上から。やっぱりヒトがまばら。
パン。残念ながら、無料でもいらねぇ。

ここで思ったことは、2年前に比べるとかなり参加者が少ないということだ。完全にまばらである。とにかく、次の日に発表があるので、そのホールの場所と自分のポスターを受け取りに行く。そのためにあんなに朝早くに家を出たのだ。

しかしながら、衝撃の事実がわかる。なんと、ポスターがすでに貼り付けまで終了しているらしい。そもそもポスターの受け取りカウンターが全く見当たらない。2年前は印刷を注文して、自分でポスターを受け取る必要があった。それに、今回の学会のインストラクションにも「夕方5時までにレジストレーションを済ませて、ポスターの貼り付けも終了しておくように」と書いてあったはず。それに、Faculty Stuffに「明日この会場でポスターディスカッションというヤツに参加するのだが、自分のポスターはどうなっているのだ?」と聞いても「ポスターはここじゃあないし、明日の分のポスターはすでに貼り付けられている。」という回答したもらえない。もう考えるをやめて、ホテルにチェックインしに行くことに決める。

ホテル

ホテルはFairfield Innというところで、一泊150ドル。3泊分と税金で合計590ドルもする。いうても個々はSABCS2021の提携ホテルなので、ある意味では安心である。この値段の割に、日本人からしてみればすごく普通のビジネスホテルだった。やっぱりこういったサービス業の日本のクオリティーは優秀なのだろう。

学会場へもう一回行く

ホテルに荷物を下ろして、改めて学会に行く。この時点で未だ13:00くらいで、ちょうど昼休憩にあたってしまい、ろくなセッションがなかった。なので、自分も昼食へ行く。しかし、次の日はポスター発表があるし、練習も全くしていなかったので、この日はゆっくり発表を聞いている場合ではない。そんなに英語は流暢ではないので、バチバチに練習する必要がある。それに加えて、自分のセッションのメインは「ディスカッション」である。なので、発表も当然ながら、質疑応答もちゃんと出来るようにしておく必要がある。なので、睡眠時間を削ってでも練習するつもりでいた。そんな状況なので、特に良い物を食べるつもりもなかった。ということで、テキサスのWhataburgerを食べる。この日はこんな食事で十分である。ビールを飲んでる余裕もない。これもこれで十分美味しいのだが、ここでShake Shackのレベルの高さを思い知った。

ベーコンチーズバーガーとポテトMサイズとコカ・コーラ。これで10.16ドル。

これを食べて、改めて学会に戻るが、プログラム集の見難さや、次の日の発表のこともあり、まともにセッションを聞く気もなかった。なので、ホテルに戻って練習することにする。

夕食

色々と準備をして、疲れたので一旦寝る。そして起きたらもう夜8:30くらいになっていた。何か食べようと思ってリバーウォークに行ってみたけど、次の日の発表のことを考えていたら全くもって楽しくない。なので、てリバーウォークにあるCVSで水を買って、その後、デニーズによって食事することにした。

リバーウォークのところにあるCVS。なんだかんだで、こういったドラッグストアが一番便利。
デニーズ。
クラブハウスサンドイッチ。これでチップ込みで17.65ドル。この日はこれで充分だった。正解だった。

デニーズで食事をしていると、次の日のプログラム、というか、自分が割り振られているスポットライトディスカッションというヤツに対して腹が立ってくる。「大体、朝7時に開始って、誰が来るんだろうか。それに、一般的なポスターセッションとは別の会場に、まるで隔離されているようだったし、なおさらひと目に付かないように思う。それにスポットライトとか頭に付けたくらいで、特に何が凄いのかわからないし。それだったら少しでもコミュニケーションが多く取れる一般ポスターセッションのほうが、断然利益が大きいと思うのだが。それに、こんなに練習しなくっちゃあいけない。なんのためにサンアントニオくんだりまで来ているのだろうか。食事だってハンバーガーやデニーズだし。一体なんなんだろうか。」と、本気で思った。

たまに国内の学会でも国際学会でも、観光もせずレストランも楽しまずに、バカみたいにセッションしか聞かない輩が居るが、自分はそういう人間とは付き合いたくない。そんな人間は口を開けば仕事の話しかしないし、他人の話も聞かないし、一緒にいて本当に楽しくない。自分はそんな人間には絶対になりたくない。それにここはサンアントニオ。いくらアメリカ国内の学会だからと言っても、自分は日本人であり、結局国際学会で、すごく稀な機会である。それなのに、その地元を楽しむことができないのはどうしても許せない。なんというか、人生の無駄である。やっぱりそれが頭から離れなかった。

とはいえ、発表を失敗するのも許せないので、練習をしまくった。マジで、この日は2時間くらいしか寝なかった。正解だったのが、Folgerの小さい個包装のインスタントコーヒーを持っていったことだった。これがなかったら絶対に練習できなかった。

とりあえずこれで一日目は終了。結局、ほとんど休む間がなかった。