再々々改定

日付;2021/03/25(木)

おいおい。3回目。昨日(2021年3月24日)、投稿中の論文のエディターから返信があった(責任著者から転送されてきた)。

1つ目の要求は、実はなんとなく予測していた。来そうだなぁと思っていた。これについてはおそらくこちら側の否であろう。なぜうちのボスはあんなに焦って再投稿してしまったのだろう。ボスのボスの指示か、グラントのためか。もう一度投稿する羽目になったので、結局遅れてしまっているけど。まぁしょうがない。しかし、気になることもある。なぜこのレビューアー、はじめに細胞株を指定してこなかった?対象とする細胞が増えてるのはなんでだ?

2つ目の要求が問題で、2回目の要求に引き続き、同意できない内容だった。その内容はかなり酷い。なので、このレビューに関してうちのラボと共同研究者のラボで話し合いになる前に、その旨を伝えておいた。なんと、このレビューアーの指摘は、2回目と違っていた。2回目のレビューでは、「新規標的剤の作用が標的に対して特異的であることを示すために(正直、良く考えてみればこの時点でこの質問はおかしい。それにも限界がある。)、その標的をノックダウンして、その基質へのリン酸化が低下するかどうか示せ。」だった。そして、あまり顕著ではなかったが、その答えとしては十分な結果を示した。しかし、3回目のレビューでは、なんと「標的をノックダウンした上でその細胞に対して新規標的薬で処理し、その基質のリン酸化に影響しないことを示してほしかったのに、そう示していない。」とか書いて来やがった。このレビューアーはマジなのか?このジャーナル、レビュー後に実名が出る(んだったと思う)ので、是が非でもこの愚かなレビューアーの名前と所属を拝見させていただこうじゃあないか。まず、標的となるタンパク質のノックダウンしているのに、どうやってその標的へのリン酸化を調べるのだろうか?この時点で自分はエディターにこのレビューアーは良くない旨を伝えるべきだと思うのだが、おそらくうちのボスはそれはビビってしないだろう。これは、一般的に良くないレビューアーだ。面白かったのが、うちのボスはこのレビューに対して「Axxxxxxxle」を何度も言っていたことだ。しかし、PIとしては失格に思う。別に面白くないし、指揮は下がるし、逆にみっともない限りである。そんなに言うなら、正々堂々とエディターに言ったらどうだ。

もう一つ、問題というか、かなり面倒くさい作業がある。なんと「ブロットをSource Dataとして全部出せ。」ということだ。これはエディター、というかジャーナルからの要求だった。自分が修士だったころに、ブロットを全部出さなくてはならない、ということを耳にし、これまで「大変だなぁ。まぁがんばってね」とか完全に他人事として捉えていたが、今では自分がやる羽目に。こんなこともあろうかと、実験IDと論文に使った画像のファイルパスを全部残しておいたので、自分としてはそんなに大きな問題ではない。強いて問題を言うなら、画像が多すぎることだ。かなり面倒くさいし、時間がかかる。しかし、共同研究者のラボでは、メールを見る限り大騒ぎのようだ。おそらく、画像を必死で探しているところだ。おそらく、いくつかの実験はもう一度再現しなくてはならなくなるだろう。自業自得だがな。今も共同研究者のラボがグダグダと言い訳をしてきている(2021日3月25日)。

フィルムの山。これ、場所もないのにどうやって何年間保存するん??前に辞めたポスドク2人とResearch Associate1人分のフィルムだって、まだその辺りに置いてあると思うが(2021年3月25日)。

それらに加えて、この投稿で知ったのは統計解析の重要性だ。なんと、「p <0.05は使うな。p値は全部書け。」とエディターもしくはジャーナル側が言ってきた。良かれと思ってp<0.05と書いていたのだが、そう言われたら従うしかない。これも問題なし。自分はこれでもかと統計はちゃんと解析している。というか、誰がp=0.0035みたいな値を気にするのだろうか。統計の正当性が気になるなら「信頼区間を示せ」とか、「多重比較でp=0.055の場合は、有意差はないが、抑制(亢進)している可能性がある旨を書け」とかの方が、よっぽど真っ当な気がするが。

救いなのは、どうやらこのレビューで最後になるっぽいことだ。おそらく、エディター側の判断だろう。明らかに十分な実験をしているので、それはそうだろう。とにかく、問題があるのは共同研究者のラボなので、ちゃんと責任を持って出してデータを出してもらうしかなさそうだ。